今日はジョン・ボーナムの命日だそうだ。
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 ジョン・ヘンリー・ボーナム。通称ボンゾ。レッド・ツェッペリンのドラマーだ。
 彼のドラミングが、僕は好きだ。豪放磊落にしてその音は雷鳴の如し。パワー、テクニック共に、ロック界、いや、古今東西のあらゆるドラマーの中でも群を抜いているその独特のスタイルに、もう四半世紀以上も魅了されっぱなしだ。
 ツェッペリンを初めて聞いたのはいつだったか. . .ライヴエイドの再結成を除けば、高校生の時にレンタルレコード屋で(昔はビニール盤もレンタルしてたんだよ)”IV”を借りて聞いたのが最初だった。あの、「天国の階段」が入ったアルバムである。
 当時僕は、オールドロックンロールをやっきになって聞き漁っていた。ちょうどビートルズのアルバムがようやくCD化されたのをきっかけに、ヒットチャートの音楽から徐々にストーンズなどの、”BASIC OF ROCK'N ROLL”にシフトしていったのだ。
 音だけでなく、その音楽が生まれる背景も、まるで砂が水を吸い込むかの如く、雑学として溜め込んで行ったのもこの時期である。学校の勉強そっちのけで。
 ツェッペリンのメンバーは4人が4人共強い個性と才能の持ち主だが、その中でもドラマーは飛び抜けて凄いらしい。どの文献もそう書いてある。何がどう凄いのか。
 当時、僕自身アマチュアバンドでドラマーをやっていたこともあり、いろいろなドラマーを研究していた。そこで手に入れたのが、”ドラムマガジン”という雑誌の別冊で、当時のトップドラマーや過去のビッグネームを特集した本である。それに掲載されている「このドラマーのこのフレーズ」みたいなものを、逐一コピーしようとしていたのだ。実際のところたいてい、コピーする前、譜面を読む段階で挫折していたのだが、当時はYou Tubeなどない時代。聞きたい曲があればレコードを買うか、ラジオにリクエストしなければならない時代である。印刷された譜面を見ながら、まだ見ぬ(聞かぬ)ドラマーたちのプレイに思いをはせたのだった。
  その本にいろいろ載っているドラマーの中でも、譜面が比較的単純な(コピーできる??)ドラマーがいた。
 その本の傾向として、難しいフレーズが載せられているのがフュージョン系のドラマーで、ロック系のドラマーは比較的単純なフレーズを取り上げ、単純なフレーズをどうやってカッコ良く聞かせるか、という解説をしていた。
 ジョン・ボーナムのコーナーは、彼のバンド、レッド・ツェッペリンがいかに偉大なのか、ボンゾのドラミングがいかに個性的でパワフルか、ということが、いろいろ書かれていた。そして、彼のカッコイイフレーズがピックアップされ譜面で載っていた。
 その譜例は、譜面上はどう見ても普通のエイトビートにちょっと毛の生えた程度のパターンにしか見えない譜例が載っていた。曲名は”When The Levee Breaks”。この時点で、この曲は聞いたことがない。解説には、ボンゾ特有の重いノリがうんちゃらかんちゃらと書いてある。スネアの一打をひとつの8分音符で表すにはもったいない、とも。

 この曲を聞いてみたい。いや、聞くしかない。
 で、”IV”を借りてきた。レコードに針を落とす。下宿なのでヘッドホンであるが、このほうが爆音で聞ける。
 1曲目の”Black Dog”でブっとんだ。2曲目の”Rock'n Roll”でさらにブっとんだ。”限りなき戦い”でひと休み。そして、「あの」”天国の階段”で大感動。皆さんとあまり変わりません。
 そしてB面最後、ついに”When The Levee Breaks”だ。重いドラム。むせび泣くブルーズハープ。後半のドラマティックな展開。ハードブルーズとはこのことか. . .とは、この時点では思わない。ブルーズのBの時も知らない。
 正直、バンドそのものの存在感に圧倒されて、ドラムだけを聞くどころではなかった。ロバート、ジミーそしてボンゾとジョンジーの個性が、ものすごくハイレベルなところで融合して1枚のアルバムをつくり上げている。

 さて、肝心のボンゾのドラムであるが、実はそれほど凄いとはこの時点では思わなかった。告白すると、その当時耳の騙されやすい高校生としては、シンセやエフェクトで作ったで作ったハリボテのドラムの音に「スゲー」と感動していたので、エコーがかかっているとはいえ生々しいボンゾのドラムの音に、「あれ?こんなもん?」と思ってしまったのだ。80年代の打ち込みチャカチャカの音に慣れきった耳には、ボンゾの魂の一打もスカスカに聴こえてしまったのですよ。
 まったく、情けない。

 しかし、ドラムマガジンの別冊には、もうひとつ、気になるフレーズが載っていた。
曲は”Moby Dick”
 ツイッターをチェックすると、朝一番で黙祷をしたひとがおおぜいいるようだ。今日は広島に原子爆弾が投下された日。世界中のどこの国よりも、放射能の悲惨さを知っている国のはずの日本だが、爆弾で傷を受け、さらに発電所の事故で未だに放射能の被害で苦しんでいるひとがおおぜいいるというのに、なお安全性や廃棄物の処理のしかたがはっきりしない原子力による発電を推進しようとするこの国の指導者の頭の中はどうなっているのだろうか?

 * * *

 ジェネシス祭りに突入してひと月ほど。今日は新しくできた新宿のBook Offで”Nursery Cryme”を買ってきた。
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 ジェネシスの1971年のアルバムである。ストーンズで言えば”Sticky Fingers”、同じプログレのアルバムでは、イエスの”The Third Album”と”Fragile”(こわれもの)、ピンク・フロイドの”Meddle”(おせっかい)がリリースされている。

 フィル・コリンズがジェネシスに参加して初のアルバム、ジェネシスとしては3枚目にあたるこの作品、邦題は「怪奇骨董音楽箱」。何やら怪しげなこのタイトル、昔から気になっていた。
 この段階でバンドのイニシアチブを握っているのはピーター・ガブリエルだ。彼の独特の歌詞の世界が前期ジェネシスの暗く怪しげな世界観を象徴している。このアルバムでは、マザー・グースの童謡の一節が織り込まれた”The Musical Box”の異様さがよく取りざたされる。


 ヘンリーくんとシンシアちゃんはクリケットで遊んでいました。
 シンシアちゃんは笑いながらクリケットの鎚でヘンリーくんの頭をふっとばしてしまいました。
 2週間経ち、シンシアちゃんはヘンリーくんの部屋で、オルゴールを見つけました。
 オルゴールを開けると、ヘンリーくんの幽霊が出てきました。。。



 アルバムジャケットのデザインに繋がったこのサイドストーリーだけを読むと確かに不気味だが、歌詞そのものは、古いラブソングに絡めた求愛の歌だ。(少なくとも文字面からはそのように感じる)そんなにヘンテコではない。ただ、アルバムの持つ怪しいイメージをこの曲に象徴させたかったのは確かだ。

 むしろ異様なのは、「巨大なブタクサの逆襲」(”The Return Of The Giant Hogweed”)とや、「飛び降り自殺をしようとするレストランの店員」(”Harold The Barrel”)などの楽曲だ。
 ”Harold The Barrel”は、飛び降り自殺をしようとしているレストランの店長を、母親や街のひと、市長までもがよってたかって止める、という内容の歌だ。それぞれの役が交互に出てきて歌う、ミニ・ミュージカルといった体である。

この曲や、「ジェネシス・ライヴ」の"Get ’Em Out by Friday"などの感覚は、ケイト・ブッシュの歌詞に影響を与えているように見える。
 キンクスの歌にも、飛び降り自殺しようとしている男を見上げている、という歌詞のものもあったような気がする。こういった、ある種ねじ曲がったシチュエーションによる表現に、何か英国的なうす暗さのようなものを強く感じる。例えば、同じ自殺を描写するにしてもスプリングスティーンなんかはもっと直截な表現で、多分一人称で語るはずだ。サバスとかあっちの世界はまた違うと思うが. . .

 このアルバムあたりからジェネシスのバンドサウンドが確立しつつある、というのが定説だが、2、3回聴いた段階ではまだちょっと捕らえどころがない、というか決定打に欠けるという印象だ。”The Fountain Of Salmacis”のオルガンとメロトロンにかぶさるピーターのファルセットや、鋭く切り込んでくるフィルのフィル(?). . .フィル・コリンズのドラムのフィルインにはハッとする部分がある。
 バンドマンは戦国時代より幕末を熱く語る人間が多いような気がする。

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 一刀斎夢録読了。浅田次郎は「中原の虹」以来だ。新撰組の生き残りの斎藤一が、後世に語り残しているとされる、維新の動乱から西南戦争までの顛末「夢録」と呼ばれる記録を、浅田次郎が独自の解釈と創作を加えて小説化したものである。

 新撰組については通り一遍の知識しかないので、三番隊隊長の斎藤一については、沖田総司に並ぶ剣客というくらいしか知らなかった。本そのものも貰い物なので、特に興味があって求めたものではない。だが、この本を読んだおかげで、幕末ー維新ー近代国家の成立という時代に、改めて興味を持った。

 物語は、明治天皇の崩御からはじまる。明治天皇に殉死した乃木大将の死にかたに納得出来ない近衛師団の若き士官が、ひょんなことから、その昔新撰組三番隊長として知られた斎藤と知り合い、酒飲み話しに当時のエピソードを聞く、という話。
 若干時系列が前後して読みにくい部分もあるが、独特の文体と語り口で、ぐいぐい読ませてしまう。多少あざといくらいの話の持っていき方は浅田節とも言えるものだが、今回は若干薄いか。話の内容から、ある程度落ちは読めてしまうのだ。

Cold Beer & Crazy Beat!~ FLYING WALRUS AKIHIのBlog-新撰組

 並行して、新撰組の解説本(?)も読んでいる。仮説を交え、思い入れ強く新撰組を語る山川氏
 昨日、久しぶりに自宅録音をしたくなり、ガレージバンドを立ち上げたが、アプリがMIDIのキーボードをうまく認識してくれなくて悪戦苦闘し挫折。
やはりPro ToolsをアップグレードしてついでにLogic入れるか。しかし、なんでiLokって¥5,000もするのかね。

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これがないとアプリが使えないのだ。

 しかし、今年は仕事でもバリバリ曲を作っていきたいので、お金をかけてもシステムをきっちり組む必要があるのだ。
 今朝見た夢。

 津波がくる。

 近くには、5階建てくらいの、古びた集合住宅。僕は逃げ惑う2人の子供を助け、集合住宅の非常階段を駆け昇る。津波の第一波はもうすぐそこだ。最上階近くまで昇るが、津波は信じられないくらい大きく、建物の高さをも越えそうだ。
 僕はロープで、子供と自分の身体を建物に縛りつけた。

 第一波をなんとかやり過ごし、僕と子供たちは部屋に入った。中には僕たちのほかには誰もいない。ベランダの向こうにはもう一棟、こちらと同じような建物が建っている。そして、波はさらにその向こうにある海から、ひっきりなしにやってくるのだ。建物は波を被るたびに揺れるが、崩れる気配はない。どうやらここは安全のようだ。

 窓越しにいろいろなものが流れてくるのが見える。訳のわからないゴミや人、シャチまでもがガラス越しに流されてゆく。窓ガラスはすざまじい水圧に耐えている。
 向かいの建物の屋上には、避難してきたと思われる数人の人たちが、じっとこちらを見ている。その中のひとりと目が合い、不安な気持ちになる。この安全な場所を狙っているのではないか?

 夜になっても断続的に波はやってきて、建物を揺らす。連れてきた2人の子供はいつの間にか僕の妻と弟になっている。二人は怯えているようだが、とりあえずここにいれば安全のようなので、慌ててはいない。

 いつの間にか、向かいの棟の屋上にいたひとたちが部屋に入ってくる。

 僕は母親の安否を確認するため、電話をかける。母は離婚をするらしい。



 皆さん、アラン・パーソンズ・プロジェクトって知ってますか?

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 しばらく前から、80年代プログレ、産業ロックにハマッてます。AsiaとかYesはやっぱ良いね。
 アラン・パーソンズはあのアビーロードスタジオでエンジニアをしていたひとで、エンジニアリング、プロデュースを経験したのちついに自らのユニットを組んでデビューしたひとです。僕の目標にするひとのひとり。
 画像は、'82年のアルバム"Eye In The Sky"。"Eye In The Sky"は名曲だが、アルバムを締める"Old And Wise"の重厚さは圧巻です。

 今日はRuler My Heartsのリハでした。僕がドラム叩いてるバンドです。既に3回ライヴやってますが、そのうち遡ってライブレポ書きたいと思ってます。

 24日(日)横浜関内Zanyでライヴやります。僕がドラムを叩くのは期間限定なので、今のうちに!
 http://livehouse-zany.com/
 倦怠感は続いている。が、ネガティブなことでもなんとか書こうと思って、またBlogを書き始めた。
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Rush "Grace Under Pressure"

 Rushを聞いている。カナダのプログレバンド。プログレッシブロックのアンサンブルにおける、緻密に構築されたサウンドは、精神を安定させる。頻繁に登場する転調や変拍子、テンションコードなどは、もともとは楽曲に不安定な要素を与え、緊張感をもたらすものだが、疲れた精神にこれらは妙に心地よい。

 最近、がんばって曲を書こうと思うのだが、なかなか作業に移れない。ギターやピアノに触れるのだが、新しいものを生み出し、磨きをかけるという作業が出来ない。
なんとなく、怖いのだ。批判的になりすぎているのかもしれない。作品にではなく、モノを生み出すという行為に対して。こう書いてしまうと、モノ作りに携わっている人間としては終わりなのだが. . .
 
 経験を積むと、単純なものの繰り返しでなく、ちょっと凝ったことに挑戦したくなる。 複雑な事をやろうとすると、当然技術が必要になる。新しい技術を習得するためには、知識欲とバイタリティが必要だ。
 何にせよ、やりたいことをやるためには、まず体力だ。健全な精神は健全な肉体に宿る。
 同窓会に出席するために、千葉県の館山市というところに行った。小学校から数えて通学した学校は7つあるが、OB会などではなく学年の同窓会に参加するのははじめての経験だ。

 館山は、房総半島の先端にある、人口5万人ほどの街で、南総里見八犬伝で有名な館山城がある。
僕はこの街に4年ほど住んでいた。当時通っていた高等学校の同窓会が開催されるという知らせは、東京在住の友人から聞いた。僕は連絡が取れないことになっているらしい。
同窓会は、3年生の時のクラスを中心にして連絡が取られるようだ。考えてみれば、クラスで仲が良かった人間とは、卒業してから連絡を取ることもなく、すっかり疎遠になっていたのだ。

 駅に着いて、ホテルにチェックインした後、会場までの徒歩30ほどの道のりを歩いてみた。途中に、以前住んでいた家のひとつがある。20数年ぶりにかつての我が家を仰ぎ見ると、立て替えられてすっかり形が変わっていた。隣の同級生の家は昔のままだ。
 普段、ひとりで歩くときはヘッドホンをして音楽をききながら歩くのだが、30分の道のりを、ヘッドホンをせずに歩いてみた。

 静かな街だ。

 いつの間にかバイパスが通り、大型の商業施設が出来て、以前とは町の様子は変わった。が、館山は静かな地方都市だ。

 やや遅れて会場に着く。受付を済ませてテーブルに向かうと、思いがけず、当時の担任の先生がいらっしゃったのに驚く。卒業以来会うことはおろか年賀状さえ出さず大変失礼していたが、在学中と変わらない話し方と風貌に、一瞬時が止まったかのような錯覚を覚えた。聞けば、御年80だという。お酒が何よりも好きで、ホームルームや英語の授業の合間によくお酒の話をされていた。生徒会の機関誌に、この先生の似顔絵を描かせてもらったことがある。徳利とお猪口になぞらえて。
 時といえば、当時の学友は、当時のイメージのままのひと、苦労がにじみ出ているひと、花開いたように綺麗になったひとそれぞれだ。さて、僕はどうだったろうか?当時は眼鏡をかけていたので、気がつかなかったひとも多いと思う。「だーれだ?」なんて言ったりして。

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 配布された同窓会名簿を眺めてみる。名前と、おおよその住所が書いてある。当然のことながら、地元に住んでいるひとの出席率が高いようだ。と言うか、地元に残った人間が予想より以外と多かった。なかには海外で活躍しているひともいるようだ。
 二次会、三次会と流れてゆく。顔は覚えているが、どうしても名前が思い出せないひととずっと一緒だったりする。同じ学校を同じ年に卒業した だけ の、奇妙な連帯感。転校を何度か経験したせいか、愛校心というものはどの学校に対してもそれほど濃くはない。だがやはり高校だけは3年通して同じ学校に通ったので、それなりの感慨はある。
 しかし、校歌が思い出せない。歌うより演奏するほうが多かったからなあ。
ローリング・ストーンズ カバーバンド "40 Licks"でライブやります。

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2012.2.4 新宿Wildside Tokyo
詳細はわかり次第UPします。
お店のスケジュールにはまだ掲載されておりません. . .


ストーンズの王道を歌い倒してきます。
あ、今回はギター弾きません。
 秋から3ヶ月分、書きたかったことをいろいろ書きました。
 左下の「テーマ」からそれぞれどうぞ。

 Flying Walrus関係は"ロックンロールデイズ"から
 Echoesのライヴレポは"レビュー"から
 Flowermist関係は"Flowermist"から